「京大岡山3.8m望遠鏡時代における可視高分散分光天文学」


岡山天体物理観測所74インチ望遠鏡にHIgh Dispersion Echelle Spectrograph(HIDES)が完成した1999年以来、岡山で育まれてきた可視高分散分光による天文学も、京大岡山3.8m望遠鏡の稼働に伴い新たな時代を迎える。これまでHIDESによって恒星の大気組成や表面活動、系外惑星などのサイエンスが進められ、国内の高分散分光観測の研究・教育において重要な拠点となってきた。また、岡山観測所での高分散分光観測と装置開発の蓄積は、アジアの先駆者として、研究者間の協力を通したアジアにおける高分散分光の発展に貢献してきた。いよいよ2017年度にファーストライトを迎える予定の3.8m望遠鏡に可視高分散分光器を実現することは、世界の高分散分光天文学の急速な発展の中で、日本における高分散分光サイエンスをさらに発展させるためのまたとない機会となる。本研究会では、3.8m望遠鏡時代の岡山において、高分散分光に基づき展開すべきサイエンス、展開したいサイエンスを検討し、岡山に必要となる3.8m望遠鏡用高分散分光器の仕様を明らかにすることを目指す。特に、中小口径望遠鏡の特徴である観測時間のフレキシビリティを十分に生かした、長短の時間軸観測や大規模サンプルを用いたサイエンスに留意して検討を進めたい。


日 時:2016年7月12日(火) 10:00 - 13日(水) 16:00
会 場:国立天文台三鷹キャンパス講義室(1日目)+輪講室(2日目)
懇親会:7月12日 18:30~ @三鷹駅周辺
世話人:泉浦秀行(国立天文台)
    柴田一成(京都大学)
    佐藤文衛(東京工業大学)
    神戸栄治(国立天文台)
    大宮正士(国立天文台)


プログラム



7月12日(火)  国立天文台三鷹キャンパス講義室

開始時刻 終了時刻 講演者(所属)講演タイトル
10:00 10:30 泉浦秀行(国立天文台)・柴田一成(京都大学)研究会主旨・これまでの経緯
10:30 11:00 竹田洋一(国立天文台)岡山における高分散恒星分光:これまでの流れと今後への期待
11:00 12:00 野津湧太・野上大作(京都大学)高分散分光によるスーパーフレア研究

12:00 13:00 昼食

13:00 13:30 本田敏志(兵庫県立大学)中小口径望遠鏡による恒星の化学組成の観測について
13:30 14:00 前田啓一(京都大学)近傍超新星の高分散分光観測
14:00 14:20 南雲 暉(東京工業大学)星震学を用いた惑星を持つ巨星の質量推定
14:20 14:40 宝田拓也(東京工業大学)吸収線輪郭解析の精度検証

14:40 15:10 休憩

15:10 15:30 大宮正士(国立天文台) 世界の高分散分光器の現状
15:30 15:50 長谷川椋(東京工業大学) すばる/HDSの視線速度解析精度の検証
15:50 16:20 岩室史英(京都大学) 京大岡山3.8m望遠鏡用高分散分光器
16:20 17:00 体制・議論


7月13日(水) 国立天文台三鷹キャンパス輪講室
開始時刻 終了時刻 講演者(所属)講演タイトル
10:00 10:30 泉浦秀行(国立天文台) 低温巨星の高分散分光モニタリング観測
10:30 11:00 橋本 修(ぐんま天文台) 3.8m望遠鏡用高分散分光器に期待すること -ぐんま天文台GAOESの反省-
11:00 11:30 佐藤文衛(東京工業大学)巨星を巡る系外惑星探索の新展開
11:30 12:00 大宮正士(国立天文台)京大岡山3.8m望遠鏡時代の系外惑星サーベイ観測

12:00 13:00 昼食

13:00 13:30 川内紀代恵(東京工業大学)透過光高分散分光観測による系外惑星大気構造の解明
13:30 14:00 森谷友由希(東京大学)X線連星のモニタリング観測から3.8m望遠鏡及び高分散分光装置に期待すること
14:00 14:30 高木悠平(国立天文台)高分散分光観測でさぐる星形成

14:30 15:00 休憩

15:00 16:00 議論

Last update: January 10, 2017